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12月18日は「食べたい」を支える『訪問歯科診療の日』:訪問歯科診療の現場で発揮される歯科衛生士の専門性

12月18日は「食べたい」を支える『訪問歯科診療の日』:訪問歯科診療の現場で発揮される歯科衛生士の専門性

2025年12月16日 11:43

12月18日が「『食べたい』を支える訪問歯科診療の日」に制定されていることをご存じでしょうか。

この記念日は、訪問歯科診療サポート事業を展開するデンタルサポート株式会社 によって、「い(1)つ(2)までも、いい(1)は(8)」という語呂合わせをもとに制定されました。目的は、訪問歯科診療の役割を広く伝え、国民の健康寿命延伸とQOL(生活の質)向上に寄与することです。

今回は、訪問歯科診療において歯科衛生士が担う重要な専門性と、日々の臨床で求められる役割を改めて整理します。

■訪問歯科診療とは何か:往診との違いと歯科衛生士の価値

訪問歯科診療は、高齢や疾病、障害などによって自力での通院が難しい患者さまに対して、歯科医師と歯科衛生士が自宅・施設へ出向き、継続的かつ計画的に口腔管理を行う医療サービスです。緊急トラブルを都度対応する「往診」と異なり、継続性・予防的視点・生活支援が特徴です。

近年は、口腔の健康と摂食嚥下機能、栄養状態、全身の生活機能の関連がエビデンスとして明確になってきました。「口から食べる喜びを守る」ためには、歯科衛生士の専門性が欠かせません。訪問歯科診療は、まさにその力が最大限に発揮される領域と言えます。

■歯科衛生士が中心となる訪問歯科診療の臨床内容

訪問歯科診療の現場では、単なる口腔清掃の枠を超え、患者さまの生活機能やQOLを支える総合的な口腔管理が求められます。ここでは、歯科衛生士が特に専門性を発揮する主要業務を紹介します。


1. 全身状態に配慮した歯科治療のサポート

通院が途切れてしまった患者さまは、虫歯や歯周病が進行しているケースが少なくありません。歯科衛生士は、バイタルサインのチェックや観察を行い、体位、治療中の休憩、誤嚥リスクの把握など、安全に治療を行うための環境調整を担います。


2. 口腔清掃・口腔機能管理(摂食嚥下サポートを含む)

訪問現場で最も専門性が発揮される領域が、口腔機能管理です。

・口腔衛生管理(ブラッシング、バイオフィルム管理)

・口腔機能の評価(舌圧、唇閉鎖力、咀嚼状況など)

・誤嚥性肺炎の予防ケア

・摂食嚥下リハビリテーションの実施


特に摂食嚥下支援では、介護職や看護師と連携しながらチームで取り組むことが欠かせません。患者さまの「食べたい」を支える中心的な存在として、歯科衛生士が自然にチームの中で頼りにされ、能力を発揮できる場面が非常に多い領域です。


3. 義歯(入れ歯)の調整・製作サポート

不適合な義歯は、咀嚼機能低下だけでなく、口腔粘膜への傷、摂食嚥下機能の悪化にもつながります。

訪問診療では、患者さまの生活背景や残存機能を細かくアセスメントしながら、「しっかり噛める状態の回復」を目指した義歯調整が必須です。

義歯が安定すると、食事量が増え、低栄養改善や活力向上につながるケースも多く、歯科衛生士の観察と対応力が効果を左右します。


4. 多職種連携による生活支援

訪問歯科診療は、口腔だけを診るのではなく、患者さまの「生活」を診る医療です。

歯科衛生士は、ケアマネジャー、看護師、管理栄養士、介護職など、さまざまな職種との連携窓口となり、口腔の視点から生活環境や栄養状態に関する改善策を共有します。この多職種連携(チームアプローチ)の中心に立ち、口腔管理の重要性を発信する役割を担うことが期待されています。

歯科衛生士こそ、訪問歯科診療を支える主役の一人

「訪問歯科診療の日」は、「食べたい」という根源的な願いを支える歯科衛生士の活動を再認識できる機会です。日常的な変化を察知し、専門的な口腔ケアと機能管理を提供できる歯科衛生士こそ、この分野を支える主役です。


訪問歯科診療のフィールドは、今後ますます需要が拡大します。「もっと専門性を発揮したい」「患者様の生活全体に深く関わりたい」という思いを持つ歯科衛生士にとって、訪問歯科は大きなやりがいとキャリアアップの機会を与えてくれる舞台です。


この記念日をきっかけに、訪問歯科診療の臨床とDHの可能性にご興味をお寄せいただければ幸いです。


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